必ずとか絶対とか
この前、かりそめ天国を見ていたら
医大生だったか研修医だったか忘れちゃったけど、必ず治します!と患者さんに言いたい、みたいな投稿がありました
この世界に必ずも絶対も存在しないのにね
いつか分かる日が来ると思うけど
ウチに転院してくる患者さん、前の病院で「良くなるから」って言われてくる人がほとんどみたいで
いつも、いやいやいや、ちょっと待ってーってなります
患者さんもご家族も「良くなる」って言われると「元の元気だった状態まで良くなる」って捉えてしまうことが多い
で、ウチに来て「完全に元通りになるのは難しいです、残された機能を最大限に生かせるよう頑張りましょう」「今後も誰かの手助けは必要な生活になります」と説明すると「話が違う」時には「騙された」とまで言われます
良くならない、とは言いません
回復の程度も個人差が大きいです
でも、完全に元通りなんて滅多にありません
そこを汲んで「良くなる」と説明してほしい
「じゃあ、前の先生は何で良くなるって言ったんですか、見立てが間違ってたんですか」って詰め寄られても…分かりませんとしか言えないです
だって、私たちそんな無責任なこと言わないし
同じ病気でも、100人いたらゴールは100通り
どれが正解かなんて、誰も決められない
必ず治します(治ります)、なんて言えない
どの患者さんにも、その人に必要なケアを出来る限り提供して行くしかない
良いことも悪いことも包み隠さず伝えて
どんな時も寄り添い続けるしかない
常に患者さんに誠実であれば
そんなセリフ、頭の片隅にも浮かばない
そんなことを考えた夜でした